2007-01-01から1年間の記事一覧

単なる「横並び的平等」とは違う、『ウェブ進化』における多様性の構造

昔では考えられない異常な事件が多発する、昨今の世相を評して、戦後の間違った「平等至上主義の教育の賜物」であると定める識者は多い。そして、その原因を「アメリカに押し付けられた“戦後体制”」の責任、「西洋型“物質文明”」の責任にしたがる識者たちは…

多様性を包容することが人間に備わった最高の能力

インターネットの出現は、そのことをはっきりと証明した。『占有より共有を』こそ、オープンソース現象の思想・哲学の底流にあるものである。茂木健一郎さんも指摘するように『インターネットで“世界は画一化する”という予想は、大きく外れ“多様性”を伝える…

21世紀の今が特別な時代である根拠

茂木健一郎さんがいう「今の時代が人類にとって、言語獲得以来最大の地殻変動」という位置付けは、大げさすぎると言う向きもあるが、私としては「よくぞ明解に言ってくださった」という気持ちで最大のエールを送りたい。冷静に考えても、グーグルという企業…

相転移の鍵を握る脳(思考)に秘められた潜在力

「病は気から」というが、気持ちの持ちよう、すなわち“思考のあり方”が健康に重大な影響を及ぼすことは一般によく言われる。脳というスーパーコンピューターは、96%が潜在意識で占められている。すなわち、それが“ジャンプ”を生み出す重要なフィールドだ…

幹細胞と自然治癒力 〜人類の“跳躍”〜

札幌医科大学の本望医師らのチームによる自家製幹細胞による病気の即時改善はまさに、生命に備わる“ジャンプ”の事実を証明するものである。番組からは、「毎日が新しい発見の連続です」という、興奮した本望氏の様子がひしひしと伝わってきた。いまだかつて…

幹細胞の驚異の働き〜11月5日のNHK特集を見て〜

幹細胞が病気撲滅の鍵を握る・・・番組を最後まで見て、私は改めてそれを確信した。『札幌医科大学の本望医師を中心とする研究チームによって、重度脳梗塞の52歳の男性が、自分の骨髄から培養した1億6千万個の幹細胞を注入した翌日、手足が動き始め、8…

薬草や薬石の事実は“デザイナー”を指し示す

「ホジュン」という韓国ドラマで、主人公は、人間が患う可能性のある全ての病気には、必ず「それに効果がある薬草」を天が自然の中に準備してくださっているという確信を持って、漢方医の職業に携わっている。実際、人間の身体に「対応する薬草」が計ったよ…

良心と自然治癒力

ウェブ2.0が明らかにしたのは、「世界の実相とは、人類全体の“善の総和”(=良心)が、人類全体の“悪の総和”(=邪心)を上回る」という結論を導き出したという点である。オープンソースやチープ革命、ロングテールの現象や、グーグルやソフトバンクのよ…

罪の代償は死ではない・・・、しかし

キリスト教の教えでは、人類始祖が罪を犯した代償として、人間に死が宿命づけられたという。つまり、クリスチャンの多くは現在でも、罪を犯さなかったならば死は存在しなかったと真面目に考えている。しかし、これは生化学の観点から見れば、全くのデタラメ…

循環による自然の浄化作用

なぜ、この時代に地球環境問題が、人類にとっての最重要課題になってきたのか。先日のゴア元副大統領のノーベル平和賞受賞は、そのことを暗示させて余りある出来事だ。地球温暖化への警告が今回のゴアの功績だが、じつはそれは環境問題の断片にすぎない。オ…

尿療法と羊水の組成

〜羊水の汚れは、体内環境の汚染が原因〜先天性の染色体異常が近年増加の一途を辿っている。その主要な原因は、母体が胎児を育んでいる「羊水の汚れ」だといわれている。すなわち、それは“体内環境”の汚染である。では“体内環境”は何によって汚染されるのか…

「なんじ己の“水ため”より水を飲め」

映画“運命を分けたザイル”(=「TOUCHING THE VOID」)・・・この映画の主題は、二人の主人公が希望から絶望へと転落し、絆の崩壊による良心の呵責と孤独感にもがき苦しみながらも、人間の潜在力すなわち驚異の精神力によって、死の淵からよ…

ある医師の良心の叫び「気休めの薬をなぜ処方するのか!」

医者で作家でもある久坂部羊氏は、84歳で重度アルツハイマーの患者に「アリセプト」という、ほとんど“効果のない治療薬”を処方する意味は果たしてあるのか?と悩み自問自答し、患者の娘さんに事実を説明されたという。しかし、娘さんからは、他に薬がないなら…

細胞のトランスポーターの存在

従来の栄養学においては、自然界にある200種類の単糖の中で、グルコースという単糖さえ摂取していれば、人間は自力で細胞表面のレセプター(糖鎖)を生成すると考えられてきた。ところが、レセプターという“糖の鎖”が一個の細胞に産毛のように無数に存在…

細胞が入れ替わる120〜180日が栄養補助食品選別の目安

栄養とは、細胞に吸収されなければ意味がない。体質改善とは“細胞の質”の改善。けっして薬では細胞の改善はできない。唯一栄養によってのみ細胞の質は変えることができる。病気ではない「元の健康体に戻す」のが栄養素の働きなのである。つまり、栄養補助食…

糖鎖は細胞同士がやり取りするための「言葉」

「細胞間コミュニケーション」をもっと分かりやすく言うと、糖鎖とは細胞の「言葉」のようなもので、人体の細胞同士がお互いにさまざまな形状(構造)の糖鎖を使って情報のやり取りしているのである。例えば、病原体が来たときに、白血球にすばやく作動する…

糖鎖の働きについて

私たちの健康にとって「糖鎖」は非常に重要な働きをしている。ただ、「糖鎖の働き」を理解する前に、人間の身体の健康を維持するために、元々身体に備わっている「生体の三つの働き」について、知る必要がある。その一つは、外部のストレスから体を防御する…

リアル世界におけるウェブ2.0の潮流

「ウェブ進化論」において、インターネットのあちら側の世界は「みんなの意見は案外正しい」すなわち「善の総和が悪の総和をかなり上回る」という結果が厳然と現れ、前世紀に2度の世界大戦を経験し為政者(リーダーや知識人)の間では風前の灯となっていた“…

再生医療の暴走

再生医療(ヒトES細胞利用産業)は50兆産業と言われている。現在の医療経済原理の最高峰に位置する分野である。世界中で多くの科学者がこの分野で名を馳せようとしのぎを削っている。ES細胞(幹細胞)の研究とは“万能細胞のコントロール”を目的としてること…

細胞間コミュニケーションを司るレセプターの精度を高める

自然治癒力という働きには、人智を超えた生命力ないしは“生命の原力”という無形のエネルギーとしてのニュアンスを感じる。そして、代替療法のセールスポイントは、この自然治癒力を高める点に収斂される。ここで問題なのは、自然治癒力という無形の力が働く…

代替医療とは西洋医学を補完する医療

人間を「機械の部品」として捉える西洋医学は、もはや限界を迎えている。それでもなお、頑なに新薬開発のための研究費を投入し、国家の財源を圧迫するのは賢明ではない。現実には、現代医学では手の施しようがなく“匙を投げた難病”が民間療法(=代替療法)…

人類の希望は、もともと備わっている“良心”が共有できること

稲盛和夫氏は自著の中で「人間に洋の東西はなく、思いやりの心や、優しさ、愛、慈悲、利他の心、良心などは、万民に共通する精神規範であり、社会の営みにおいてみんなが大切にしているエッセンスである。今こそ、指導者(宗教者や精神的リーダー)たちが世…

「この子らを世の光に/糸賀一雄(NHK出版)」を読んで…

終戦後の混乱期、身寄りのない子どもや、心身障害者のために己のすべてを捧げ、凄まじい生涯を駆け抜けた一人の偉人がかつて滋賀にいた。糸賀一雄氏である。障害児(者)は、けっして同情の対象ではなく、障害児(者)こそ「世の中を照らす光になる」ことを…

変わるべき時が来れば、物事は一挙に変わる

これが複雑系の科学が指し示す世界の実相である。変革とは緩やかなものではなく、加速度的に瞬く間に変わるもの・・・。変化の前には混沌がある。そして、混沌の背後には「揺るがぬ意志」が貫かれている。シリコンバレーでベンチャー企業を起ち上げ成功され…

カンブリア爆発という相転移

今から6〜5億年前、46億年の地球の歴史からすれば、地質学的には1千万年というわずかな期間で、現存する「動物門」の大部分が“突如として”出現した…。生物学上のビッグバンである。茂木健一郎氏は「ネット以前・以後は“相転移”」と表現された。昆虫が幼…

あるダウン症の少女〜愛の軌跡〜

長年、障害者施設に勤務されていたクリスチャンの方が、有り得ない!信じられない!40年間障害者ボランティアに携わってきて初めて知った!これ以上の福音はない!と感動された一冊の手記がある。「ミッシェル〜愛の軌跡〜/バーバラ・デロシェー著」先天性…

茨木市の障害者施設を訪問して…

かつて、遺伝子研究の世界的権威の村上和雄氏(筑波大学名誉教授)の講演会をお聴きした時、 「生き物に生まれてくる確率は、一億円の宝くじに百万回連続して当たる」ほどの“有り得ないこと”で、まして人間に生まれたことは余りにも尊いことだ と言われた。…

過去の何ものにも似ていない…時代到来

シリコンバレー精神に象徴される「新しいものを賞賛する精神が社会にあるかないか」すなわち柔軟な思考こそ、文明の精神レベルのバロメーターであると思う。平たく言えば「古い精神が謙虚にならないかぎり賞賛など有り得ないからである」逆に言うと、“新しい…

希望

障害者の施設でボランティア活動を熱心にしておられるクリスチャンの女史とお会いした。そこでの実態をお聞きし、あまりに悲惨な現状に言葉をなくした。「障害者の方は、その障害を持っているがゆえに、周りの人間(家族も含めた社会)から受けた心の傷が深…

オープンソースが導く世界像

世界中に散らばる300万人の無名のコンピュータープログラマーがネット上で善なる相互作用をなした結果、大企業が開発するテクノロジーを凌駕するほどの最高品質の技術を生み出す現象は、それ自体が驚異の世界である。今も、ネット上では個々の力の蓄積によっ…